I saw him running.のrunningや、I found the door locked.のlockedは、進行形や受動態ではありません。どちらも、前にある人や物が「どんな姿・状態なのか」を説明する補語Cです。
結論からいうと、分詞の補語は、現在分詞-ingまたは過去分詞を使って、主語Sや目的語Oの姿・状態を説明する形です。
- The movie was exciting.:S=C 映画=人をワクワクさせるもの
- I saw him running.:O=C 彼=走っている
- I found the door locked.:O=C ドア=鍵がかかった状態
現在分詞は「動いている・働きかけている姿」、過去分詞は「動作を受けた後の状態」を見せます。分詞そのものの基本は英語の分詞とは?、文型全体は英語の5文型とは?で確認できます。
補語という用語を覚えるより、「誰の姿を映しているか」を見ましょう。主語の姿ならSVC、目的語の姿ならSVOCです。-ingか過去分詞かは、その人・物が動作をする側か、受けた側かで決まります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
分詞の補語とは?SまたはOの姿を説明するC
補語Cは、主語Sや目的語Oがどのようなものか、どのような状態かを説明する要素です。分詞が補語になる場合も、基本関係は変わりません。
| 骨格 | 関係 | 例 |
|---|---|---|
| SVC | S=C | The story was surprising. |
| SVOC | O=C | I found the story surprising. |
The story was surprising.
その話は驚くようなものでした。
I found the story surprising.
私はその話を驚くようなものだと感じました。
一つ目はthe story=surprising、二つ目はthe story=surprisingという同じ説明関係を、異なる骨格に置いています。分詞は動詞の意味を残しながら、人や物の姿を見せる部品になっています。

SVCで使う分詞|主語Sの状態を説明する
第2文型SVCでは、補語Cが主語Sを説明します。
現在分詞-ingが補語になる
The movie was exciting.
その映画はワクワクさせるものでした。
Her explanation was confusing.
彼女の説明は人を混乱させるものでした。
The situation became worrying.
状況は心配させるものになりました。
exciting・confusing・worryingは、主語から人へ感情や反応を起こす力が出ている姿を示します。
過去分詞が補語になる
I am interested in English.
私は英語に興味があります。
She looked surprised.
彼女は驚いているように見えました。
He remained seated.
彼は座ったままでした。
過去分詞は、主語が外からの働きかけを受け、その結果の状態にある姿を示します。感情を表す-ingと-edの違いは、interestedとinterestingの違いでも詳しく整理しています。
SVCの骨格自体は第2文型SVCとは?をご覧ください。
SVOCで使う分詞|目的語Oの姿を説明する
第5文型SVOCでは、補語Cが目的語Oを説明します。つまり、O=Cです。
I saw him running.
私は彼が走っているのを見ました。
I found the door locked.
私はドアに鍵がかかっているのに気づきました。
- him=running:彼が走っている
- the door=locked:ドアが鍵をかけられた状態
日本語では「彼が走るのを」「ドアに鍵がかかっているのを」のように訳しますが、英語ではまず対象Oを置き、次にその対象の姿Cを見せています。詳しい文型の見分け方は第5文型SVOCとは?で確認できます。
知覚動詞+O+現在分詞|動作の途中を捉える
see・hear・feel・watch・noticeなどの知覚動詞では、Oの後ろに現在分詞を置き、動作中の場面を捉えられます。
I saw a child crossing the street.
私は子どもが通りを渡っているところを見ました。
We heard someone knocking at the door.
私たちは誰かがドアをノックしているのを聞きました。
She felt the ground shaking.
彼女は地面が揺れているのを感じました。
現在分詞は、動作の始まりから終わりまでを一枚の完成した出来事としてではなく、動いている途中の映像として見せます。
原形不定詞との違い
I saw him cross the street.
私は彼が通りを渡る一連の動作を見ました。
I saw him crossing the street.
私は彼が通りを渡っているところを見ました。
原形不定詞は動作全体、現在分詞は途中の場面に意識が向きやすい違いがあります。詳しくは原形不定詞と知覚動詞で解説しています。
知覚動詞+O+過去分詞|Oが動作を受けた状態
知覚動詞の後ろに過去分詞を置くと、Oが何らかの動作を受けた状態を捉えます。
I heard my name called.
私は自分の名前が呼ばれるのを聞きました。
She saw the window broken.
彼女は窓が割られているのを見ました。
We found the room completely changed.
私たちは部屋がすっかり変えられているのに気づきました。
my name=called、the window=brokenです。過去分詞は「過去」を直接表すのではなく、動作を受けた側・動作後の状態を映します。
keep・leave+O+分詞|Oをその状態に保つ・残す
keepはOを同じ状態に保ち、leaveはOをある状態のまま残します。
Please keep the engine running.
エンジンをかけたままにしてください。
Don’t leave the water running.
水を出しっぱなしにしないでください。
Keep the door locked.
ドアに鍵をかけた状態にしておいてください。
She left the work unfinished.
彼女は仕事を未完成のまま残しました。
| 分詞 | Oの姿 |
|---|---|
| 現在分詞 | Oが動き続けている |
| 過去分詞 | Oが動作を受けた結果の状態にある |
keepやleaveの日本語訳を増やすより、「対象OをCの状態に保つ・残す」という骨格を持つ方が応用できます。runningでもlockedでも、Oの後ろにカメラを置いて姿を映している点は同じです。
しゅみすけ(大山俊輔)
have・get+O+過去分詞|してもらう・被害を受ける
have・get+O+過去分詞では、Oが動作を受けた状態になるよう働きかけます。文脈によって「〜してもらう」「〜される」という意味になります。
I had my hair cut.
私は髪を切ってもらいました。
We need to get the computer repaired.
私たちはコンピューターを修理してもらう必要があります。
He had his wallet stolen.
彼は財布を盗まれました。
- my hair=cut
- the computer=repaired
- his wallet=stolen
主語が自分で髪やコンピューターを切る・修理するのではありません。Oが別の人の動作を受けます。使役全体の違いは使役動詞make・have・let・getで確認できます。
現在分詞と過去分詞をどう選ぶ?する側か、された側か
| 分詞 | O・Sとの関係 | 例 |
|---|---|---|
| 現在分詞-ing | S・Oが動作する/働きかける | I kept him waiting. |
| 過去分詞 | S・Oが動作を受ける/結果状態にある | I kept the door locked. |
himは待つ側なのでwaiting、the doorは鍵をかけられる側なのでlockedです。
感情分詞も同じ方向で整理できます。The lesson was boring.ではlessonが退屈を起こす側、I was bored.ではIが退屈を受け取った側です。
分詞の補語と名詞修飾の違い
分詞が名詞を直接説明するときは修飾、文の骨格の中でSやOを説明するときは補語です。
| 働き | 例 | 関係 |
|---|---|---|
| 名詞修飾 | the girl running outside | girlを名詞句の中で説明 |
| 補語 | I saw the girl running outside. | O=Cとして文の骨格を完成 |
修飾ではthe girl running outside全体が一つの名詞句になります。補語ではsawの目的語がthe girlで、その姿をrunning outsideが説明します。分詞の名詞修飾は分詞の後置修飾とは?をご覧ください。
分詞の補語と進行形・受動態の違い
形が同じでも、文の組み立てを確認すれば区別できます。
現在分詞の補語と進行形
I saw him running.ではsawが主動詞で、runningはhimの姿を説明する補語です。
He was running.ではwas running全体が述語になり、進行中の出来事を表します。
過去分詞の補語と受動態
I found the door locked.ではfoundが主動詞で、lockedはdoorの状態を説明します。
The door was locked by Tom.ではwas lockedが受動態の述語で、Tomによる動作を述べています。ただしThe door was locked.のように行為者がなく、鍵のかかった状態を述べる場合は、過去分詞が形容詞的な補語として解釈されることもあります。大切なのは、文脈が出来事と状態のどちらに焦点を置くかです。
よくある間違い
現在分詞は現在、過去分詞は過去だと考える
I will keep the engine running.は未来の話ですがrunningです。分詞の名称は文全体の時制を決めません。
Oと分詞の関係を確認しない
× I found the window breaking.(窓が自ら割れつつある特殊な場面)
○ I found the window broken.(窓が割れた状態だと分かった)
補語を目的語の一部だと考える
I saw him running.では、目的語はhim、補語はrunningです。両者をO=Cの関係として読みます。
感情分詞の向きを逆にする
× I am interesting in English.
○ I am interested in English.
自分が興味を受け取る側なので過去分詞を使います。
分詞の補語を見分ける3ステップ
- 時制を持つ主動詞を探す
was・saw・found・keptなどを確認する。 - 分詞が誰を説明するか探す
主語SならSVC、目的語OならSVOC。 - 動作の向きを確認する
S・Oがする側なら現在分詞、受ける側・結果状態なら過去分詞。
「分詞だから-ingか-edか」と考えるのではなく、まずS=CまたはO=Cの関係を作り、その中の動作方向から形を選びます。
まとめ|分詞の補語はS・Oの姿を映す
- 分詞の補語は主語Sまたは目的語Oの姿・状態を説明する
- SVCではS=C、SVOCではO=C
- 現在分詞は動作中・働きかける側の姿
- 過去分詞は動作を受けた側・動作後の状態
- 知覚動詞+O+doingはOの動作中の場面
- keep・leave+O+分詞はOをその状態に保つ・残す
- have・get+O+過去分詞はしてもらう・被害を受ける形
- 主動詞とS=C・O=Cを確認すれば、進行形・受動態・名詞修飾と区別できる
分詞の補語=人や物を先に置き、その後ろから「どんな姿か」を映す。
英語を話すには、用語を覚えるだけでなく、誰を主役にし、誰のどんな姿を続けるかを英語の語順で組み立てる練習が必要です。
be:RIZEでは、語彙・文法・リスニング・スピーキングの現在地を確認し、日本語話者が英語を話すための学習順を一緒に設計しています。






[…] 分詞が主語Sや目的語Oの姿を説明する使い方は、分詞の補語とは?SVC・SVOCでの使い方で詳しく整理しています。 […]