こんにちは。しゅみすけです。
thinkは、学校では「考える」「思う」と習います。
もちろん、その訳は間違いではありません。ただ、「考える」と「思う」という2つの訳を別々に覚えると、なぜ同じthinkが使われるのかが見えにくくなります。
Let me think about it.
ちょっと考えさせてください。
I think it’s a good idea.
それはいい考えだと思います。
上は「考える」、下は「思う」と訳します。でも、英語のthinkは同じ動きをしています。
thinkのコアイメージは、「頭の中で材料を動かし、考え・意見・判断を作る」です。
情報、記憶、可能性、気持ちなどを頭の中へ並べ、比べたり、想像したり、重みづけしたりする。そして、最後に「自分はこう考える」という輪郭を作る。今日は、この一つの流れからthinkを整理しましょう。
thinkのコアイメージは「頭の中で思い描き、考えを作る」
共有してもらった「基本動詞Top55」の台本では、thinkは第8位。コアイメージは「頭の中で思い描く」と解説されています。
この感覚を、もう少し動きとして分けると次の3段階です。
- 材料を集める:事実、選択肢、記憶、感情などを頭の中へ置く
- 頭の中で動かす:比べる、想像する、疑う、可能性を検討する
- 意見・判断を作る:自分なりの輪郭を作り、言葉として外へ出す
INPUT → THINK → OPINION
thinkは、完成した情報をただ持っている状態ではありません。頭の中で何かを動かす活動です。

材料がまだ動いている途中なら「考える」。輪郭ができ、それを外へ出すなら「思う・意見を言う」。日本語訳は変わりますが、thinkの中では一続きです。
Let me think.は「今、頭を動かす時間をください」
会話で少し考える時間が欲しいとき、Let me think.を使います。
A: Which plan do you prefer?
どちらのプランがいいですか。
B: Let me think.
ちょっと考えさせてください。
この時点では、まだ意見が完成していません。頭の中へ選択肢を並べ、メリットとデメリットを比べているところです。
aboutを加えると、考える対象が見えます。
Let me think about it.
それについて考えさせてください。
台本でも、「ああじゃない、こうじゃない」と複数の映像が頭の中を行き来し、まだ意見がまとまっていない感覚として説明されていました。
すぐ返事ができない場面でも、黙り込む必要はありません。Let me think.と言えば、「今、答えを作っています」という状態を相手へ共有できます。
I think+文は「頭の中で作った判断を外へ出す」
thinkが会話で非常によく使われる最大の理由は、I think+文で自分の意見を簡単に出せることです。
I think it’s a good idea.
それはいい考えだと思います。
I think it’s going to rain tomorrow.
明日は雨になると思います。
I think we should leave now.
そろそろ出たほうがいいと思います。
I thinkの後ろに、自分が頭の中で作った内容をそのまま置きます。
I think + [自分の考え]
学校文法ではthat節と呼ばれますが、会話ではthatを省略することが非常に多いです。
I think that she’s right.
I think she’s right.
どちらも「彼女が正しいと思います」。会話では後者のほうが軽く、自然に聞こえます。
台本では、複文英語へ慣れる最初の取っかかりとしてI thinkから始めることを勧めています。これは実践的です。I thinkと言ったあとに短い一文を足すだけで、事実ではなく「自分の考え」として話せるからです。
I thinkを付けると断定がやわらかくなる
次の2文を比べてみましょう。
It’s time to go.
もう行く時間です。
I think it’s time to go.
そろそろ行く時間だと思います。
最初の文は、内容をそのまま事実・判断として出しています。I thinkを前に置くと、「これは私の頭の中で作った判断です」という枠が付きます。
事実そのもの → It’s time to go.
私の判断 → I think it’s time to go.
そのため、相手へ押しつける感じが弱まり、発言に少し余白が生まれます。
I think you need a break.
少し休んだほうがいいと思います。
I think we should talk about this later.
これは後で話したほうがいいと思います。
I thinkは自信がないから使うだけではありません。相手への配慮として、自分の意見を一段やわらかく提示するときにも使われます。
What do you think?は「あなたの頭の中の意見を聞く」
自分の意見を出すのがI thinkなら、相手の意見を聞くのがWhat do you think?です。
What do you think?
どう思いますか。
What do you think about this plan?
この計画についてどう思いますか。
What do you think we should do?
私たちはどうすべきだと思いますか。
What do you think?は、事実を尋ねているのではありません。相手が材料をどう見て、どんな判断を作ったのかを尋ねています。
そのため、答えは正解・不正解ではなく意見です。
A: What do you think about the new design?
新しいデザイン、どう思いますか。
B: I think it looks cleaner.
よりすっきり見えると思います。
thinkは、意見を出す側と受け取る側をつなぐ会話の基本動詞です。
Do you think+文は質問を一段やわらかくする
Do you thinkの後ろへ文を続けると、「〜だと思いますか」と相手の判断を通して尋ねられます。
Will it rain?
雨は降りますか。
Do you think it will rain?
雨が降ると思いますか。
最初の質問は未来の事実を直接尋ねています。2つ目は「あなたはどう判断していますか」と、相手の考えを尋ねています。
Is it okay if I leave early?
早く帰ってもいいですか。
Do you think it would be okay if I left early?
早く帰っても大丈夫だと思いますか。
後者は相手の判断を挟むため、より婉曲的です。台本で紹介されているFRIENDSのロスも、デートへ誘う場面でDo you think it would be okay if…という形を使い、自信のなさや遠慮を表しています。
thinkは単に考える動詞ではなく、断定と相手の間にクッションを置く動詞でもあるわけです。
I don’t think so.は「やわらかく違う判断を出す」
英会話でよく使うI don’t think so.も、thinkの感覚で理解できます。
A: Is he coming today?
彼は今日来ますか。
B: I don’t think so.
そうは思いません。/たぶん来ないと思います。
話し手の頭の中で材料を検討した結果、「そうではなさそう」という判断を作っています。
英語では、否定を後ろの文ではなくthink側へ置くことがよくあります。
I don’t think he’s coming.
彼は来ないと思います。
日本語の順番に合わせるとI think he isn’t coming.も文法的には作れますが、日常会話ではI don’t think…のほうが自然なことが多いです。
「彼は来ない」と直接断定するより、「私はそう考えていない」と自分の判断として出すため、否定も少しやわらかくなります。
think aboutとthink ofの違い
think aboutもthink ofも「〜について考える」と訳されますが、頭の動かし方に違いがあります。
think about:対象の周りで考えを動かす
I’m thinking about changing jobs.
転職について考えています。
Think about what I said.
私が言ったことを考えてみてください。
aboutは対象の周辺を表します。さまざまな角度から検討し、考える時間をかける感覚です。
think of:頭の中に像・案が浮かぶ
I can’t think of his name.
彼の名前が思い出せません。
Can you think of a better idea?
もっとよい案を思いつけますか。
What do you think of the movie?
その映画をどう思いますか。
ofは対象との直接的な結びつきがあります。名前や案が頭へ浮かぶ、または対象を頭に置いて評価する感覚です。
- think about:対象の周りを行き来しながら検討する
- think of:対象・案が頭に浮かぶ、対象への評価を作る
ただし、意見を尋ねるWhat do you think about…?とWhat do you think of…?は重なる場面も多くあります。境界を訳語で厳密に暗記するより、aboutの「周辺をめぐる」とofの「対象との結びつき」を持っておくほうが応用できます。
I thinkとI’m thinkingの違い
thinkは動作としても状態に近い使い方としても現れるため、進行形との違いが重要です。
I think this is the best option.
これが最善の選択だと思います。
これは現在の意見・判断です。輪郭がすでにできています。
I’m thinking about moving to Osaka.
大阪へ引っ越すことを考えています。
こちらは、今も検討が続いている活動です。まだ最終判断には到達していません。
- I think:今の意見・判断を出す
- I’m thinking about:材料を動かしながら検討している途中
日本語ではどちらも「考えています」になりますが、英語では完成した判断なのか、進行中の思考なのかを切り分けています。
think・know・understandは頭の中のどこが違う?
ここまで作ってきた3つの動詞を、現在の段階で簡単に並べてみましょう。
- know:情報・事実を、すでに自分の中に持っている
- understand:意味・理由・仕組みのつながりが見えている
- think:材料を頭の中で動かし、意見・判断を作る
I know the facts.
事実を知っています。
I understand the situation.
状況の意味やつながりを理解しています。
I think we should wait.
待つべきだと思います。
まず情報を持つ。次に、つながりが見える。そして、その材料を使って判断を作る。
KNOW → UNDERSTAND → THINK
実際の頭の中では行き来もしますが、3語の役割を整理するには分かりやすい流れです。
knowについてはknowのコアイメージ、understandについてはunderstandのコアイメージで詳しく解説しています。
thinkが頭の中で考え・判断を作るのに対し、体や心へ届く感覚を直接受け取るのがfeelです。feelのコアイメージでは、feel likeやHow do you feel?まで含めて両者の違いを解説しています。
thinkを会話で使うための3ステップ
thinkを日本語から英訳する前に、次の順番で考えてみてください。
- まだ頭の中で検討中か? Let me think. / I’m thinking about…
- 意見・判断ができたか? I think+文
- 相手の判断を聞きたいか? What do you think? / Do you think+文
まずはI thinkのあとへ短い文を一つ足す練習がおすすめです。
I think it’s good.
I think she’s right.
I think we need more time.
I don’t think so.
完璧な長文を作る必要はありません。「これは自分の考えです」という枠を先に出し、その後ろへ内容を足していく。英語を前から処理する練習にもなります。
動画でthinkのコアイメージと会話表現を確認する
しゅみすけの「基本動詞Top55」では、thinkを会話で頻出する基本動詞の第8位として取り上げています。
動画では、頭の中で思い描くコアイメージから、Let me think about it.、What do you think about it?、I think+文、Do you think+文まで、実際の会話の流れで確認できます。
まとめ:thinkは「頭を動かし、考え・判断を作る」
thinkのコアイメージは、「頭の中で材料を動かし、考え・意見・判断を作る」です。
- Let me think.:今から頭を動かす時間をください
- think about:対象の周りで考えを動かし、検討する
- I think+文:できた意見・判断を外へ出す
- What do you think?:相手が作った意見を聞く
- Do you think+文:相手の判断を通してやわらかく尋ねる
- I don’t think so.:違う判断をやわらかく出す
- I’m thinking about:まだ検討している途中
thinkを「考える」「思う」という日本語訳で分断しないことです。材料が動いている途中も、そこから判断が生まれたあとも、一つのthinkの流れです。
次は、knowとunderstandの違いをより具体的に整理し、その後thinkも加えて「知っている・理解している・考える」を一つのクラスターとして完成させます。
be:RIZEでは、コアイメージを覚えるだけで終わらせず、自分の意見を英語の語順で作り、実際に口から出せる処理へつなげていきます。「知識はあるのに、会話で自分の考えが出てこない」「英訳しているうちに話すタイミングを逃してしまう」という方は、資料請求、または無料カウンセリングから気軽にご相談ください。
think・know・understandを一つの頭の流れで整理したい方は、think・know・understandまとめもあわせてどうぞ。
関連:頭の中で判断を作るthinkに対して、meanは「本当に言いたい内容」を指し示します。違いはmeanのコアイメージで図解しています。



