関係代名詞の省略は、丸暗記するよりも「関係代名詞の後ろに主語があるか」を見ると簡単に判断できます。
結論からいうと、目的格の関係代名詞は省略できます。主格の関係代名詞は、基本的に省略できません。
- the book (that) I bought:thatの後ろに主語Iがある → 省略できる
- the man who called me:whoの後ろに主語がない → 省略できない
この記事では、関係代名詞を省略できる場合・できない場合の見分け方を、例文と図で整理します。which・who・thatのどれを選ぶか迷う方は、先に関係代名詞の基本を確認すると理解しやすくなります。

関係代名詞の省略は、who・which・thatの種類から考えるより、消したあとを見るほうが早いです。後ろに「I bought」のような主語+動詞が残れば目的格で、省略できる可能性が高い。逆に、whoを消すと動詞だけになるなら、who自身が主語なので省略できません。
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関係代名詞を省略できるのは「目的格」のとき
先行詞が、関係詞節の中で動詞や前置詞の目的語になっているとき、関係代名詞は省略できます。
This is the book (that) I bought yesterday.
これは私が昨日買った本です。
もとの2文に戻すと、次のようになります。
- This is the book.
- I bought the book yesterday.
2文目のthe bookはboughtの目的語です。そのthe bookをthatに置き換えて前へ移動したため、thatは目的格です。目的格のthatはなくても「I bought」の主語と動詞が残り、空いている目的語を読み手が補えるので省略できます。
このように関係代名詞を使わず、名詞の直後に「主語+動詞」を置く形は、接触節と呼ばれることもあります。
関係代名詞の省略を見分ける3ステップ
1.先行詞の直後を見る
まず、説明される名詞(先行詞)の直後にwho・which・thatなどがあるか確認します。
the movie that we watched
2.関係代名詞の後ろに主語があるかを見る
thatの後ろにはweという主語があります。つまりthat自身は主語ではありません。
3.関係代名詞を消しても「主語+動詞」が残れば省略できる
the movie we watched
we watchedという「主語+動詞」が残るため、thatは省略できます。迷ったら、日本語訳よりも英語の語順を見ましょう。
省略できる関係代名詞の例文
人を説明するwho・whom・that
The woman (who/whom/that) I met was kind.
私が会った女性は親切でした。
I metの後ろに目的語がありません。その目的語にあたるのがthe womanなので、who・whom・thatは目的格として省略できます。会話ではwhomを使わず、省略するかwho・thatを使うことが一般的です。
物を説明するwhich・that
The camera (which/that) she uses is expensive.
彼女が使っているカメラは高価です。
whichまたはthatの後ろに主語sheがあるため、省略できます。
前置詞の目的語になる場合
This is the house (which/that) he lives in.
これは彼が住んでいる家です。
先行詞the houseは前置詞inの目的語です。前置詞が文末に残る形なら、which・thatを省略できます。
関係代名詞を省略できない5つのケース
1.主格の関係代名詞
I know a woman who speaks French.
私はフランス語を話す女性を知っています。
whoはspeaksの主語です。whoを消すと「speaks French」の主語がなくなるため、省略できません。
- ○ a woman who speaks French
- × a woman speaks French
2.所有格のwhose
I met a student whose father is a doctor.
私は父親が医師である学生に会いました。
whoseは「その人の」という所有関係を示します。省略するとstudentとfatherの関係が伝わらないため、省略できません。
3.前置詞が関係代名詞の直前にある
This is the house in which he lives.
「前置詞+関係代名詞」のまとまりでは、whichだけを省略できません。ただし前置詞を文末へ移せば、目的格のwhichを省略できます。
- ○ the house in which he lives
- × the house in he lives
- ○ the house he lives in
詳しい言い換えは、in whichと「前置詞+関係代名詞」の使い方で解説しています。
4.カンマを使う非制限用法
My brother, who lives in Osaka, is a teacher.
私の兄は大阪に住んでいて、教師です。
カンマの後ろから補足説明を加える非制限用法では、関係代名詞を省略できません。また、この用法ではthatも使いません。
5.関係代名詞そのものが意味の手がかりになる場合
文法上は目的格でも、読みづらさや誤解を生む場合は無理に省略する必要はありません。長い文や書き言葉では、which・who・thatを残したほうが文の区切りが明確になることがあります。
thatなら必ず省略できるわけではない
「thatは省略できる」と覚えると間違いやすくなります。判断基準はthatという単語ではなく、文中での役割です。
- The cake (that) Tom made was delicious.(目的格 → 省略可)
- The cake that was on the table was delicious.(主格 → 省略不可)
1文目ではthatの後ろにTomという主語があります。2文目ではthat自身がwasの主語です。同じthatでも役割が違います。
会話では関係代名詞を省略したほうが自然?
目的格の関係代名詞は、日常会話でよく省略されます。
- The song I like(私が好きな曲)
- The person you were talking to(あなたが話していた人)
- The place we visited(私たちが訪れた場所)
英語では、聞き手が文脈から復元できる情報を言わないことがあります。関係代名詞の省略も、その仕組みの一つです。英語全体の省略の考え方は、英語の省略とは?共有済みの情報を言わない仕組みも参考にしてください。
練習問題:省略できるか見分けよう
太字の関係代名詞を省略できるか考えてみましょう。
- This is the bag that I bought.
- I have a friend who lives in Canada.
- The man who you saw is my teacher.
- This is the room in which we had the meeting.
- My car, which I bought last year, is very useful.
答え:1と3は省略できます。2はwhoが主語、4は前置詞が直前、5はカンマを使う非制限用法なので省略できません。4は「the room we had the meeting in」なら省略できます。
関係代名詞の省略についてよくある質問
関係代名詞を省略できるものはどれですか?
目的格として使われるwho・whom・which・thatです。人でも物でも、「関係代名詞の後ろに別の主語がある」ことが基本の目印です。
関係代名詞の省略で意味は変わりますか?
通常、意味は変わりません。省略した形のほうが会話的で軽く、残した形は文の構造をはっきり示せます。
連鎖関係代名詞は省略できますか?
the person (who) I think is rightのような形では、whoはI thinkの目的語に見えても、実際にはisの主語です。ただしI thinkなどが挟まる連鎖関係詞節では省略されることがあります。まずは通常の主格・目的格の見分け方を身につけ、例外的な構造として分けて覚えるのがおすすめです。
関係副詞where・whenは省略できますか?
the day (when) we metのように省略できる場合がありますが、関係代名詞とは仕組みが異なります。関係代名詞と関係副詞の違いは、関係代名詞と関係副詞の違いをご覧ください。
まとめ:後ろに主語があれば「目的格」を疑う
- 目的格のwho・whom・which・thatは省略できる
- 関係代名詞の後ろに主語があれば、省略できる可能性が高い
- 主格・whose・非制限用法は省略できない
- 前置詞が直前にある場合は省略できないが、前置詞を文末へ移せば省略できる
- thatかどうかではなく、関係詞節の中での役割を見る
最短の見分け方は、「関係代名詞を消したあとに主語+動詞が残るか」です。例文を2文に戻し、先行詞が主語なのか目的語なのかを確かめれば、暗記に頼らず判断できます。



