英語の前置詞を「日本語訳の一覧」として覚えようとすると、すぐに限界が来ます。たとえばonは「〜の上に」だけではありません。壁に掛かった絵もon the wall、テレビに映るのもon TVです。共通しているのは「上」ではなく、何かに接しているという感覚です。
前置詞は、もの・人・時間・出来事の関係を示す「小さな地図」。この記事では、英会話で特によく使う前置詞をコアイメージで一覧化し、迷いやすい違いは比較記事へ進めるように整理します。まず全体像をつかみ、必要な前置詞だけ個別記事で深掘りしてください。
英語の前置詞とは?名詞の前に置いて「関係」を描く言葉
前置詞は、基本的には名詞・代名詞などの前に置かれ、ほかの要素との位置・方向・時間・手段などの関係を示します。
- The book is on the table.(本はテーブルに接している)
- She is in the room.(彼女は部屋という境界の内側にいる)
- We arrived at the station.(駅を一点として捉え、そこに到着した)
なお、up・down・offなどは、文によって副詞や形容詞としても働きます。本記事では品詞名を暗記することより、会話で意味を組み立てられることを優先し、前置詞・副詞に共通するコアイメージとして扱います。
【早見表】よく使う英語の前置詞一覧とコアイメージ
| 前置詞 | コアイメージ | 代表例 |
|---|---|---|
| on | 接触 | on the table / on TV |
| since / until | 起点から継続/終点まで継続 | since 2020 / until Friday |
| at | 一点を指す | at the station / at nine |
| to | 到達点を含む矢印 | go to Tokyo / give it to me |
| for | 目的・目標への方向 | for you / leave for Tokyo |
| from | 起点から離れる | from Osaka / come from |
| of | 全体と部分のつながり | a cup of coffee |
| off | 接触・つながりからの分離 | take off / turn off |
| with | 一緒につながる | with my friend / cut with a knife |
| by | すぐそば・近接 | by train / by Friday |
| about | 対象とその周辺 | talk about / about ten |
| over | 上から弧を描いて覆う | over the bridge / over 18 |
| above | 基準線より高い | above average |
| up | 下から上へ向かう動き | stand up / speed up |
| under | 上のものの影響が及ぶ下の範囲 | under the table / under 18 |
| below | 基準線より低い | below average |
| around | 中心の周囲を円・弧で回る・囲む | around the lake / look around |
内部を通り抜けるthrough|空間・時間・経験を一本でつなぐ
throughのコアイメージは、入口から入り、内部を通って出口まで抜けることです。トンネルや森だけでなく、through the nightの時間、go through a difficult timeの経験、work through a problemの過程にも同じ矢印があります。
一方、acrossは、道路・川・地域などの面を一方の端から反対側へ横切ります。内部を進むthroughと、領域を横断するacrossを対で見ると違いが明確になります。
同じ場所で迷ったときは、throughとacrossの違いで、park・forest・room・river・cityを使った比較を確認してください。
alongは、道・川・海岸など長く伸びる線を横切らず、その長さの方向についていきます。川に沿うalongと、川を横断するacrossを対にすると矢印の違いが明確です。
aroundは、中心となる一点の周囲を円・弧で回る・囲むイメージです。線に沿うalongと、中心のまわりへ広がるaroundを比べると、進路の形が見えます。
場所を表すon・in・atは、「広い場所ならin、狭い場所ならat」と覚えるだけでは説明できません。見るべきなのは、話し手がその場所をどう捉えているかです。
三つを同じ場面で比べたい方は、場所を表すon・in・atの違いへ。時間については、期間・日・時刻というスケールだけでなく捉え方がわかる時間・日付を表すon・in・atの違いをご覧ください。
個別の関係か集団の中か|between・among
betweenとamongの違いは、2つか3つ以上かではありません。betweenはA・B・Cを一つひとつ個別に識別し、amongは友人たち・群衆・建物群などをひとまとまりの集団として捉えます。
3つ以上でも、国・会社・候補などの個別関係が見える場合はbetweenを使えます。数を数えるより、対象の顔が一つずつ見えているかを確認するのがポイントです。
時間軸の前・後・内側|before・after・during
before・after・duringの違いは、一本の時間軸で整理できます。beforeは基準となる出来事より前、afterは基準を追いかけて後、duringは始まりと終わりのある期間の内側です。
duringは期間中の出来事に焦点を置き、forは継続した時間の長さを示します。また、duringの後ろは名詞、whileの後ろは主語+動詞が続きます。
起点から今まで・今から終点まで|since・until
sinceとuntilの違いは、継続を見る時間軸の端にあります。sinceは過去の起点から今・基準時点まで、untilは今・開始点から指定した終点まで、状態や行動が続きます。
期間の長さを示すfor、完了期限を示すbyも同じ時間軸に並べると、since 2020・for six years・until Friday・by Fridayの役割を一度に整理できます。
方向と起点はto・for・from|届く・向かう・離れる
toは到達点まで届く矢印、forは目的や目標の方向を向く矢印、fromは起点から外へ離れる矢印です。
I left for Tokyo.なら東京へ向けて出発した段階。I went to Tokyo.なら東京を到達点として捉えています。「〜へ」と訳せる二語の差は、toとforの違いで例文とともに比較できます。
つながりと分離はof・off・from
ofは全体と部分などのつながりを残し、offは接触していたものが離れ、fromは起点との距離が生まれます。同じ「〜から」でも、見ている関係が違います。
made ofとmade from、take A off Bなどをまとめて整理したい方は、of・from・offの違いへ進んでください。
同伴・道具・手段はwith・by|一緒につなぐか、そばに置くか
withは人・道具・特徴などを主役と一緒につなぎます。一方、byは「すぐそば」という近接が出発点で、交通手段・行為者・期限などへ意味が広がります。
a novel written by him(行為者)とwrite with a pen(使う道具)のような迷いやすい場面は、byとwithの違いで整理できます。
aboutは「〜について」だけではない|対象とその周辺
aboutは、ある対象を中心に置き、その周辺を曖昧に取り巻くイメージです。だからtalk aboutは「その話題の周辺を話す」、about tenは「10の周辺」、be about toは「その行動のすぐ周辺=まさに〜しようとしている」とつながります。
「上」の前置詞over・above・up|関係・位置・動きで分ける
二語で迷うならoverとaboveの違い、三語を一枚の地図で整理するならabove・over・upの違いへ。upとdownの句動詞の広がりはupとdownの違いで比較しています。
「下」の前置詞under・below・down|範囲・位置・動きで分ける
under 18とbelow averageの違いは、単なる高さではありません。二語ならunderとbelowの違い、動きのdownまで含めるならbelow・under・downの違いで整理すると迷いが消えます。
迷ったときに読む前置詞の使い分け記事一覧
- on・in・atの違い|場所
- on・in・atの違い|時間・日付
- of・from・offの違い
- toとforの違い
- byとwithの違い
- underとbelowの違い
- overとaboveの違い
- upとdownの違い
- above・over・upの違い
- below・under・downの違い
- throughとacrossの違い
前置詞を忘れにくくする5つの覚え方
1.日本語訳を増やす前に、コアイメージを一つ持つ
onに「〜の上に・〜で・〜中・〜について」と別々の訳を貼るのではなく、まず「接触」を持ちます。そこから物理的な接触、活動中の状態、媒体との接続へ意味を広げます。
2.似た語を同じ場面で比べる
単語を一語ずつ覚えるより、on・in・at、over・above・upのように、同じ場面をどう切り取るか比べるほうが境界が見えます。
3.基本動詞との組み合わせで覚える
前置詞のコアイメージは、get up、take off、go over、calm downのような句動詞でも生きています。動詞と前置詞を別々に暗記せず、二つのイメージが合わさる瞬間を考えます。
4.自分の生活に置き換えて一文を作る
例文を読んだら、場所・相手・時間だけを変えて、自分が実際に言いそうな文を声に出しましょう。「わかった」を「使える」に変える工程です。
5.聞く・話す中でイメージを自動化する
知識として理解した前置詞も、会話中に毎回日本語へ訳していては間に合いません。音声の中で場面を思い浮かべ、短い文で繰り返し使うことで、判断を自動化していきます。
4時間かけて前置詞Top50を完全イメージ化した動画
この記事の土台には、しゅみすけがYouTubeで前置詞を徹底的に解説した約4時間の総集編があります。図解と音声で一気に理解したい方、句動詞まで広く学びたい方はこちらをご覧ください。
前置詞がわかっても会話で出ないなら、課題は「知識の次」にある
前置詞のコアイメージがわかると、暗記量は減ります。ただし、理解した知識を会話で瞬時に使えるようにするには、発音・リスニング・文の組み立て・反復練習までつなげる必要があります。
be:RIZEの英語コーチングでは、単語や文法を教えて終わるのではなく、「なぜ知っているのに話せないのか」を一緒に分析し、今の課題に合った練習へ落とし込みます。前置詞を含め、英語学習のどこで止まっているかわからない方は、まず現在地を整理してみてください。
まとめ|前置詞は日本語訳ではなく、関係の地図で覚える
前置詞は、小さな単語でありながら、位置・方向・時間・手段・状態まで文の景色を大きく変えます。まず一覧で全体像を見て、コアイメージを一つ持ち、迷った組み合わせだけ比較記事で確かめましょう。
このページは、今後扱う前置詞も追加していく学習ハブです。意味を忘れたとき、似た語の違いに迷ったときに、前置詞の地図として戻ってきてください。
コア単語の全体像:基本動詞・前置詞・助動詞をイメージで学ぶ方法
境界を越えるinto・out of|内側へ入るか、外側へ出るか
intoとout ofは、境界を越える反対方向の移動です。intoはin(内部空間)とto(到達)が結びつき、外から内側へ入ります。out ofは、内部から境界を越えて外側へ出ます。
in the roomは内部にいる位置、go into the roomは内部へ入る動き、go out of the roomは内部から出る動きです。be into・turn into・run out ofなどへ広がる意味も、矢印の向きから理解できます。
個別の関係か集団の中か|between・among
betweenとamongの違いは、2つか3つ以上かではありません。betweenはA・B・Cを一つひとつ個別に識別し、amongは友人たち・群衆・建物群などをひとまとまりの集団として捉えます。
3つ以上でも、国・会社・候補などの個別関係が見える場合はbetweenを使えます。数を数えるより、対象の顔が一つずつ見えているかを確認するのがポイントです。
時間軸の前・後・内側|before・after・during
before・after・duringの違いは、一本の時間軸で整理できます。beforeは基準となる出来事より前、afterは基準を追いかけて後、duringは始まりと終わりのある期間の内側です。
duringは期間中の出来事に焦点を置き、forは継続した時間の長さを示します。また、duringの後ろは名詞、whileの後ろは主語+動詞が続きます。
起点から今まで・今から終点まで|since・until
sinceとuntilの違いは、継続を見る時間軸の端にあります。sinceは過去の起点から今・基準時点まで、untilは今・開始点から指定した終点まで、状態や行動が続きます。
期間の長さを示すfor、完了期限を示すbyも同じ時間軸に並べると、since 2020・for six years・until Friday・by Fridayの役割を一度に整理できます。
方向と起点はto・for・from|届く・向かう・離れる
toは到達点まで届く矢印、forは目的や目標の方向を向く矢印、fromは起点から外へ離れる矢印です。
I left for Tokyo.なら東京へ向けて出発した段階。I went to Tokyo.なら東京を到達点として捉えています。「〜へ」と訳せる二語の差は、toとforの違いで例文とともに比較できます。
つながりと分離はof・off・from
ofは全体と部分などのつながりを残し、offは接触していたものが離れ、fromは起点との距離が生まれます。同じ「〜から」でも、見ている関係が違います。
made ofとmade from、take A off Bなどをまとめて整理したい方は、of・from・offの違いへ進んでください。
同伴・道具・手段はwith・by|一緒につなぐか、そばに置くか
withは人・道具・特徴などを主役と一緒につなぎます。一方、byは「すぐそば」という近接が出発点で、交通手段・行為者・期限などへ意味が広がります。
a novel written by him(行為者)とwrite with a pen(使う道具)のような迷いやすい場面は、byとwithの違いで整理できます。
aboutは「〜について」だけではない|対象とその周辺
aboutは、ある対象を中心に置き、その周辺を曖昧に取り巻くイメージです。だからtalk aboutは「その話題の周辺を話す」、about tenは「10の周辺」、be about toは「その行動のすぐ周辺=まさに〜しようとしている」とつながります。
「上」の前置詞over・above・up|関係・位置・動きで分ける
二語で迷うならoverとaboveの違い、三語を一枚の地図で整理するならabove・over・upの違いへ。upとdownの句動詞の広がりはupとdownの違いで比較しています。
「下」の前置詞under・below・down|範囲・位置・動きで分ける
under 18とbelow averageの違いは、単なる高さではありません。二語ならunderとbelowの違い、動きのdownまで含めるならbelow・under・downの違いで整理すると迷いが消えます。
迷ったときに読む前置詞の使い分け記事一覧
- on・in・atの違い|場所
- on・in・atの違い|時間・日付
- of・from・offの違い
- toとforの違い
- byとwithの違い
- underとbelowの違い
- overとaboveの違い
- upとdownの違い
- above・over・upの違い
- below・under・downの違い
- throughとacrossの違い
前置詞を忘れにくくする5つの覚え方
1.日本語訳を増やす前に、コアイメージを一つ持つ
onに「〜の上に・〜で・〜中・〜について」と別々の訳を貼るのではなく、まず「接触」を持ちます。そこから物理的な接触、活動中の状態、媒体との接続へ意味を広げます。
2.似た語を同じ場面で比べる
単語を一語ずつ覚えるより、on・in・at、over・above・upのように、同じ場面をどう切り取るか比べるほうが境界が見えます。
3.基本動詞との組み合わせで覚える
前置詞のコアイメージは、get up、take off、go over、calm downのような句動詞でも生きています。動詞と前置詞を別々に暗記せず、二つのイメージが合わさる瞬間を考えます。
4.自分の生活に置き換えて一文を作る
例文を読んだら、場所・相手・時間だけを変えて、自分が実際に言いそうな文を声に出しましょう。「わかった」を「使える」に変える工程です。
5.聞く・話す中でイメージを自動化する
知識として理解した前置詞も、会話中に毎回日本語へ訳していては間に合いません。音声の中で場面を思い浮かべ、短い文で繰り返し使うことで、判断を自動化していきます。
4時間かけて前置詞Top50を完全イメージ化した動画
この記事の土台には、しゅみすけがYouTubeで前置詞を徹底的に解説した約4時間の総集編があります。図解と音声で一気に理解したい方、句動詞まで広く学びたい方はこちらをご覧ください。
前置詞がわかっても会話で出ないなら、課題は「知識の次」にある
前置詞のコアイメージがわかると、暗記量は減ります。ただし、理解した知識を会話で瞬時に使えるようにするには、発音・リスニング・文の組み立て・反復練習までつなげる必要があります。
be:RIZEの英語コーチングでは、単語や文法を教えて終わるのではなく、「なぜ知っているのに話せないのか」を一緒に分析し、今の課題に合った練習へ落とし込みます。前置詞を含め、英語学習のどこで止まっているかわからない方は、まず現在地を整理してみてください。
まとめ|前置詞は日本語訳ではなく、関係の地図で覚える
前置詞は、小さな単語でありながら、位置・方向・時間・手段・状態まで文の景色を大きく変えます。まず一覧で全体像を見て、コアイメージを一つ持ち、迷った組み合わせだけ比較記事で確かめましょう。
このページは、今後扱う前置詞も追加していく学習ハブです。意味を忘れたとき、似た語の違いに迷ったときに、前置詞の地図として戻ってきてください。
コア単語の全体像:基本動詞・前置詞・助動詞をイメージで学ぶ方法



